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レンタルサーバーで使用している「Webサーバー」とは

レンタルサーバーを選ぶ時に「Webサーバー」という項目があり「Apache(アパッチ)」「Nginx(エンジンエックス)」「LiteSpeed(ライトスピード)」などの表記がありますが、正直どういうものなのかよくわからないですよね?

この記事では、Webサーバーについてこれからブログを始めようとしている初心者にもわかりやすく紹介していきます。

目次

Webサーバーとは

ユーザーが使用しているPCやスマホなどのWebブラウザからのリクエストに応じて、文字や画像、動画などのブログのデータをPCやスマホに送ってくれるソフトウェアのことを「Webサーバー」と言います

主なWebサーバーは、開発者向けの「IIS(アイアイエス)」や、レンタルサーバーに多い「Apache(アパッチ)」「NGINX(エンジンエックス)」「LiteSpeed(ライトスピード)」などが有名です。

他のWebサーバーとして「Cloudflare(クラウドフレア)」のシェア率が増加傾向にありますが、WebサーバーとしてよりもCDN(コンテンツ配信ネットワーク)として主に利用されているため、この記事では割愛させていただきます。

IIS(アイアイエス)

IIS(Microsoft Internet Information Servies)は、Miacrosoft Windowsの標準Webサーバーで、Windows Serverではデフォルトでついてきます。

Apache(アパッチ)やNginx(エンジンエックス)とは違い、ソースコードが公開されているソフトウェア(OSS=オープンソースソフトウェア)ではありません

Windowsベースのため、情報表示においてグラフィックを多用しており、命令文を入力して実行させるCUI(キャラクター・ユーザー・インターフェース)よりも直感的に操作できるGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)です。

Linux(リナックス=ライセンスフリーのUNIXをベースにしたシステム全体を管理するソフトウェア)などのようにコマンドを使わず直感的に開発を行うことができ、後述するApache(アパッチ)やNginx(エンジンエックス)に比べて日本語のマニュアルが充実しているため、英語が苦手な人でも利用しやすいメリットがあります。

同時アクセス数はそれほど多くなければ耐えられますが、レンタルサーバーではほとんど使用されていません

開発者向けでもあるため、2022年4月現在ではWebサーバーのシェア率は年々減少しておりApache(アパッチ)やNginx(エンジンエックス)の5分の1程度となっています。

Apache(アパッチ)

Apache(アパッチ)は、コンピュータープログラムを表現するソースコードが公開されていて無償で利用できるソフトウェア(OSS)で世界的に有名なWebサーバー(HTTPサーバー)です。

正式名称は「Apache HTTP Server」で、「Apache HTTP Server」を開発するために発足したイギリスのApacheソフトウェア財団が保持しています。

1995年にリリースされてから長年使用されており、充実した機能と高い信頼性のあるOSSです。

Apache(アパッチ)はオープンソースであることから開発者が多く、機能が豊富で幅広い動作環境に対応しており、LinuxやUNIX、Windows、Macなどユーザーの環境を選ばないことから、国内外のたくさんのレンタルサーバーに導入されています

小規模なWebサイトから数万アクセス程度のサイトに適していて、同時アクセス数もそれほど多くなければ問題ありません。

2022年4月現在、Apache(アパッチ)と互換性のある「LiteSpeed」が次世代のWebサーバーとして期待されていることもあり、Webサーバーのシェア率は徐々に減少しています。

Nginx(エンジンエックス)

Nginx(エンジンエックス)は、アメリカのNGINX,lnc.によって開発されたWebサーバーですが、現在はF5ネットワークスに買収されています。

2002年にリリースされてからApache(アパッチ)と同じOSSのため、自由に機能を開発できとても人気があります。

同時リクエストなどの大容量のデータを処理することを想定して開発されているため、メモリを効率的に使用し処理が速いWebサーバーとして大規模サイトで使われることが多いです。

Apache(アパッチ)で起こったWebサーバーが通信する端末の数が約1万台を超えると、ハードウェアに関わらずレスポンスが大きく低下する問題(C10K問題)に対応するために開発されており、処理能力や同時接続数などの負荷耐久力はApache(アパッチ)よりも高いとされています。

中規模から大規模のWebサイトに適していて、同時アクセスもある程度多くても耐えられます。

2022年4月現在、減少傾向にあるApache(アパッチ)を抜いて世界シェアトップ(3割強)のWebサーバーです。

Nginx(エンジンエックス)はApache(アパッチ)と互換性がないため、外部からの接続をNginx(エンジンエックス)を中継してApache(アパッチ)へ繋ぐリバースプロキシとして利用されることがあり、国内では「Apache+Nginx」の組み合わせで構築することによってより高度なセキュリティ対策や負荷分散をしているレンタルサーバーもあります

LiteSpeed(ライトスピード)

LiteSpeed(ライトスピード)はLiteSpeed Technologies社が開発しており、Apache(アパッチ)と互換性のあるWebサーバーで、「Apache」「IIS」「Nginx」に続く第4のWebサーバーと呼ばれています。

LiteSpeed(ライトスピード)はApache(アパッチ)の機能がそのままでありながら、リクエストの処理についてはNginx(エンジンエックス)と同じアプローチを取っているため大量のリクエストを高速に処理することが可能なため、Apache(アパッチ)の進化したWebサーバーとして注目されており、シェア率も年々増加傾向にあります。

LiteSpeedは、Nginx(エンジンエックス)や、Apache(アパッチ)より高速と言われています。

キャッシュ機能に優れていて、動的処理の少ないWordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)に適しています。

CPUやメモリを占有できるため、同じサーバーを使っている他のWebサイトの負荷増大などの影響を受けにくい仕組みになっていて、レンタルサーバーでも徐々に導入が増えてきています

国内レンタルサーバーの使用Webサーバー

国内の主なレンタルサーバーで使用しているWebサーバーは以下のとおりです。

Webサーバーのシェア率は年々変動があるため、今後変わっていく可能性があります。

レンタルサーバーWebサーバー
XサーバーApache + Nginx
ConoHa WINGApache + Nginx
ロリポップ(スタンダード以下)Apache
ロリポップ(ハイスピードプラン)Lite Speed
mixhostLite Speed
さくらのレンタルサーバーApache + Nginx
ヘテムルApache
ColorfulBox(カラフルボックス)Lite Speed
スターサーバーNginx

あとがき

いかがでしたでしょうか。

大規模ではない通常の個人ブログを運用するのであれば、格安のレンタルサーバーでない限り正直なところWebサーバーの違いはそれほど感じないかもしれません。

今回の記事は、個人的にレンタルサーバーの項目の1つとして記載されているため気になって調べてみました。

専門的な用語についてはなるべくわかりやすくしましたが、それでもまだ聞き慣れない言葉があり難解かもしれません。

レンタルサーバーを選ぶ際に少しでも参考になれば幸いです。