レンタルサーバーには共有サーバーや専用サーバー、VPS(仮想専用)サーバーなどのプランがあります。
この記事では、それぞれがどういうものでどんな違いがあるのかを紹介していきます。
レンタルサーバーの種類
共有サーバー
「共有サーバー」は、ユーザーが利用できるのはレンタルサーバー会社が許可したユーザー領域の範囲内だけで、サーバーの運用や管理をレンタルサーバー会社が行う「マネージド型(管理者権限無し)」レンタルサーバーです。
1台のサーバーを複数のユーザーで利用することにはなりますが、サーバーの運用や管理に慣れていない方や、個人ブログの運用など標準的なレンタルサーバーの利用だけなら「共有サーバー」を使用するのが一般的です。
「共有サーバー」には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット ・1台のサーバーを複数で使用するためコストが安い ・サーバーの運用や管理をレンタルサーバー会社が行っているため、サーバーに関する専門的な知識を持っていなくても問題ない ・オプションサービスが充実している ・申し込むのに手間がかからず、申し込みをしてから使用できるようになるまでの時間がかからない
デメリット ・サーバーのスペックが低い(個人ブログで使用する分には問題無し) ・サーバーの管理者権限が無いため、サーバーの設定を自由に変更することができない ・他のサイトやシステムで突発的に負荷がかかった場合、その影響を受ける可能性がある
専用サーバー
「専用サーバー」は、ハードウェアやネットワーク回線の保守やOSの提供はレンタルサーバー会社が行いますが、レンタルサーバー会社から許可されたユーザー領域の他にユーザーに管理者権限があるためいろいろなプログラム言語(PHP、Perl、Ruby、Python)の利用やソフトウェアのインストール、サーバーの設定変更などを自由に行うことができる「マネージド型」+「セルフマネージド型」のレンタルサーバーです。
「専用サーバー」は、1台のサーバーを1ユーザーで占有するため他の利用者の影響を受けないメリットはありますが、価格は共有サーバーと比較すると高価になりサーバーを自分自身で管理しなければならず専門知識を必要とします。
メリット ・1台のサーバーを独占できるため自分が使いやすいようにカスタマイズができ、他のユーザーの影響を受けない ・CPUやメモリといった構成要素が明確で、性能評価しやすい
デメリット ・仕様変更をする時にサーバーを停止する必要があり、容易に行うことができない ・CPUやメモリといった構成要素の調整が上手くできず、無駄なコストが発生する場合がある ・専門知識が必要で、ブログを運用するのと並行してサーバーの導入や運用をしなければならず管理が大変
VPS(仮想専用)サーバー
共有サーバーと専用サーバーのメリットを合わせたサーバーを「VPS(仮想専用)サーバー」と呼びます。
「VPS(仮想専用)サーバー」は、専用サーバーと同じ「マネージド型」+「セルフマネージド型」のレンタルサーバーです。
レンタルサーバー会社がハードウェアやネットワーク回線の保守やOSの提供を行いますが、レンタルサーバー会社から許可されたユーザー領域の他にユーザーに管理者権限があるためいろいろなプログラム言語(PHP、Perl、Ruby、Python)の利用やソフトウェアのインストール、サーバーの設定変更などを自由に行うことができます。
専用サーバーとの違いは、「VPS(仮想専用)サーバー」は1台のサーバーを占有するのではなく共有サーバーのように複数で使用します。
しかし、共有サーバーと違って1台のサーバーの中に仮想的な複数のサーバーを構築しており、メインのOSの中にユーザー毎にゲストのOSがインストールされています。
イメージとしては、1台のサーバーの中に仕切りがあってユーザー毎に分かれていると考えてください。
そのため他のユーザーの影響を受けにくく、管理者権限を持つことが出来るため自由にソフトウエアのインストールができてカスタマイズが可能です。
また、1台のサーバーを複数で分割しているため専用サーバーよりもコストが安いというメリットがあります。
小規模ホームページだけど「自由にカスタマイズしたい」「手軽な開発環境が欲しい」「コストはかけたくない」という方は、VPS(仮想専用)サーバーがおすすめです。
クラウドコンピューティングサービス
「クラウドコンピューティングサービス」とは、インターネット上の情報技術をユーザーの要求に応じて提供するサービスです。
クラウドコンピューティングサービスのトップ3社として「Google Cloud Platform(グーグルクラウドプラットフォーム)」「Amazon Web Service(アマゾンウェブサービス)」「Microsoft Azure(マイクロソフトアジュール)」があります。
クラウドコンピューティングサービスは、自由にVPSサーバーを追加することができたり、アクセス負荷分散の通信制御装置のサービスなども追加するこもでき、負荷が上がっても簡単にマシンスペックを上げることができます。
月額費用が固定ではなく、利用した分だけ支払うシステムになっています。
大規模サイトやゲームアプリケーション、一時的にアクセスが伸びるキャンペーンサイトなどを運営する場合におすすめです。
サーバーの比較
上記で紹介した各サーバーの違いは以下のとおりです。
サーバーの種類 | 共有サーバー | 専用サーバー | VPSサーバー | クラウド |
サーバーの利用形態 | 共有型 | 占有型 | 仮想占有型 | 仮想占有型 |
サーバー管理 | マネージド型 | マネージド型/ セルフマネージド型 | マネージド型/ セルフマネージド型 | マネージド型 |
利用規模 | 小~中規模 | 中~大規模 | 小~中規模 | 小~大規模 |
利用料金 | 低 | 高 | 中 | 中 |
サーバーの安定性 | 中 | 高 | 高 | 高 |
CPU/メモリ | 固定 | 固定 | 固定 | 増減可能 |
データ保存領域 | 容量固定 | 容量固定 | 容量固定 | 追加可能 |
他ユーザーの影響 | 受けやすい | 受けない | 受けにくい | 受けにくい |
必要な知識 | 初心者でも可 | 中級者以上 | 中級者以上 | 初心者でも可 |
あとがき
いかがでしたでしょうか。
ブログを始めるのに今回のような知識は特に必要はないですが、個人的に気になったため調べてみました。
個人ブログを運営するのに現時点では共有サーバーを利用するのが一般的ですが、インターネット関連は日々進化しているため今後は別のサーバーが一般的になったり、新しいサービスができたりするかもしれませんね。